高円寺で友人と酒を飲み、その友人は梯子酒をするというので
じゃあ俺は帰るよと嘘をついて別の友人と飲みに行こうと思ったら
その人がつかまらなくなってしまってフラフラとしていると
ふと「スナック あの娘と僕をつなぐ服」を思い出したので行って来ました。
keisuke kandaというブランドの直営店でありスナック。
噂には聞いていて行ってみたいなとずーっと思っていたのですが
なかなか機会も、勢いも、勇気もなく行けずにいたのですが
酔った勢いで西友向かいの細い階段を上がっていきました。
スナック3軒並びのちょうど真ん中。
いたって普通でとても開けづらいドアの横にはインターホン。
4秒くらい考えてから押す。ピンポーン。
「…ボソボソ…ボソ…」
声が小さくて何を言っているのがわからない…。
「あ、入れますか?」と言ってみる。
「…何名様ですか…?」とても声が小さい。
「1人です」
…
…
…ガチャ…開いた。
keisuke kandaの大きめのブラウスを着たとても可愛らしい女の子が出迎えてくれる。
時刻は7時半。店内はほぼ満席。(カウンター5席に、最大4人くらい座れるボックス席が一つ)
端っこのカウンターが空いていたのでそこに座る。magma製作の赤に白の水玉の椅子。
神田さんの洋服をそのままお店にしたような店内。
お客さんもペールトーンの薄い素材を沢山重ね着した女の子や
ブロンドのオカッパの男の子など、これは…私は…場違いなのでは…(´;ω;`)ウッ…
(よれよれのニュープラダTeeにアンダーカバーのリジッドデニムとTEVAのサンダル)
メニューと紙おしぼりが出される。店員さんが可愛くて辛くなってくる。
とりあえず生ビールサーバーがYEBISUだったので、また飲み直しますかと生ビールを注文。
しかし本日は切れてしまったとの事でレモンサワーを注文する。
店内をキョロキョロと見回す。フワッフワのリボンやチュール、水玉にボーダー、
キラキラで可愛い洋服たちに囲まれて僕はレモンサワーを待っている。すごい。すごい状況だ。
店員さん達はたぶん普段あまり注文されないのであろうレモンサワーの注文が入ってしまったためか
あたふたと買い出しに出掛けたり落ち着かない様子だ。可愛い。
( ゚д゚)ハッ!と気が付き周りのお客さんを見るとみんなメロンソーダとかココアとかを飲んでる…申し訳ない…
メニューを7000回ほど見直しているとレモンサワーが出てくる。細長いグラス。スナックっぽい。
続いて付け合わせのレモンのハチミツ漬けも出てくる。店で漬けているらしい。
「食べたくなかったら食べなくても良いので…」と言ってくる店員さん。可愛い。
食べるぞ。うまい。甘い。酸っぱい。甘酸っぱい。甘酸っぱいぞ!
(結果食べたら「皮ごと食べてくれたんですね…!」とか言ってきて恥ずかしかったし可愛かった)
一息ついてやっと洋服を見せてもらう。
店内のハンガーにかかっている服とは別に、カウンターの中の店員さんの後ろに棚があって
「未発表」「失敗、咲く」「再放送」などと棚に書いてあり、
それらの意味を一つ一つ説明してくれつつ、色々と見せてくれる。
中でも「失敗、咲く」は試作品や、製作過程で本製品とは違う仕様になってしまった
失敗作の事らしいのだが、その失敗もいい味になっていながら
失敗なのでとても安く、サイズがあれば欲しかった。
服をごそごそと見てると次々にお客さんが帰りだし、店内には僕一人に。
松本人志の放送室が静かに鳴る可愛い店内で、レモンサワーをなめながら
たぶん年下の女の子から渡された服を一人で見てる。すごい、すごい状況だ。
(しかしここはスナック。酒を飲みながら女性店員と話して、何がおかしいんだ?いや、でも確かにスナックだけどここは違うじゃないか、空気読めよ。みたいな心の攻防戦)
そうこうしてると小さい声で「今日は…ずっと…高円寺にいらしたんですか…?」
と聞いてくる店員さん。少し話す。スナックっぽい。スナックっぽい当たり障りない会話だぞ!
ふとどんな人が来るのか気になって、どんなお客さんが来るのか、
おじさんとかが間違って入ってきて、本当にスナックとして使ったりしていったりしないのか
と聞くと首を傾げていたので、もしかして「スナックの使い方」が
わからないのかと思って聞くとそのようでした。可愛い。
そこからまぁ会話したり、また服見たり、小物見たりして、時刻は8時半。
服は買わず、飲食だけでしたが、なんだか色んな感情がふつふつと生まれるとても良いお店でした。
色々書きたい事が多すぎて、端折りまくりましたけど、
店を出る時、ドアの外まで出てきてペコリとお辞儀をしてくれた店員さん
ものすごく可愛くて確実にメンヘラだと思うけどとてもいい時間でした。
なんか色々ホント面白いので入りづらいですけど行ってみることをおすすめします。
はい!