覚醒の果て

気軽に引き受けたバイト。仕事内容がただでさえよくわからない状態でただただ言われた事を行い、次から次へどあちこちから指示が飛び交い、当然タスクはパンクして頭がこんがらがり、それでもやらなければ仕方ないのでやり続ける状態で3日徹夜したら、気が狂った。

まずまわりが話している事が全て反対に聞こえ、自分がどんなに適当な事を言っても何故かうまく話が通じるようになる。その後起こることが予期出来るようになってきて、全てが奇跡的な事のように思えてくる。今その瞬間に人生が変わったと信じて疑わなくなる。起こること全てが素晴らしく思えてくる。怒っている人が振り返ると急に笑っていたり、優しかった人が急に怖くなったりする。

みんな気が狂っていたのかもしれない。限界を感じ4日目の夜中にタクシーで逃げ出した。適当な所で降りて、歩いた。まわりの建物がほとんどスーパーのLIFEに見えたり、バイクが熊に見えたり、何度も車に突っ込みそうになりながら恋人の家に逃げ込んだ。朝大変な事をしてしまったと思い直して電話をしてまた行ったらよくわからないけどものすごく謝られて、それからまた徹夜して仕事して今朝全ての仕事が終わって寝て今起きました。

達成感もクソもないけど、全てが夢だったように思えるほど今は正常な精神でダラダラネットサーフィンしているけど、不思議と激務もたまにはよかったかもな、なんて思っていますが、どんなに忙しくても食べる事と寝る事は大事だなと生まれて初めて思いました。生きててよかった。


風と雨の強い日PV - YouTube