昨日のラーメン屋

にまた今日も来ている。来るつもりでは無かった。

今日は朝から出掛けていたのだが急に仕事の修正が入り、泣く泣く家に帰り、作業をし、データは送ったのだが、確認の連絡が来ないし電話も出ないので、もうまた出掛けてしまおうと家を出たのだが、また修正が入っても嫌なので、思い直して通りかかったそのラーメン屋に入った。

今日は日曜日。朝から草野球の試合だったであろうユニフォーム姿の家族連れと中年たちが大声で話している。その中でも若い子供を連れてきている男性が、ひどく酔っている。それを横目に注文を取りに来てくれたご主人に、ビールの大瓶を頼む。すると耳元で何故か小声で「すみません、ちょっとビールの冷えが甘くて、焼酎でも良いですか?」という提案を俺は甘んじて引き受けて、レモンサワーを頼んだ。考えてみたらレモンサワーも案外良いかもしれない。きっと炭酸の抜けきった酸っぱいレモンコンクが入った無駄に濃い奴が来るんだろうなと想像する。今日の出先で食べたいラーメンがあるので、ここでは食事をしないつもりだ。

するとご主人が戻ってきてまた耳元で「ビール冷えてきてました、いけますがどうしますか?」という提案に僕は、ではやはり大瓶でとまた提案を受け入れた。やってくる大瓶のラガー、冷えてきてる。という表現であまり冷えて無いのではと予想したが、バッチリ冷えている。一口飲んで、チャーシューを注文。すぐ来る。少し独特の臭みのあるチャーシュー、すぐに慣れてビールが進む。ふと思い立ちまた手記に起こし始める。するとメールが届き、データOKとの事。ホッとしてタバコを持ってくれば良かったと後悔する。帰ってゆく草野球の人たち。機嫌が悪そうな女将さんに気を遣って声をかけるご主人。あとコップに半分残っているビールを一息に飲んで、もう行こうと思う。