keisuke kanda 手縫いのワークコート

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神田恵介さんの手がけるkeisuke kandaの手縫いのワークコートを買いました。かなりくたびれた様々な古布を使用し接ぎ合わせた一点ものです。

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縫い合わせはちゃんとミシンで縫い合わされているのですが、至る所にハンドステッチが施されていたり、見えないところにまでストライプや水玉などの手刷りの柄が刷られていて、温かみのあるというか、怨念のこもったというか、独特の仕上がりとなっています。

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よくする話ですが、高校2年生の時に、峯田和伸さんに憧れてよくわからない爆発パーマをかけたとき、女の子達からは不評だったけど、ビートルズの歌詞を自分なりに和訳したりしてる友達は褒めてくれました。彼もGOING STEADY、銀杏BOYZが好きでした。

期末テストの後の頭髪チェックで引っかかってしまい会議室に呼ばれ行くと、僕以外全員髪を茶色や金色に染めていて(ギャルばかり)爆発した黒髪をポリポリと掻きながら先生の説教を聞きました。内容は覚えてないけど、あの時の風景はよく覚えています。

 

僕は服が好きでよく買います。

しかしあまり他人には良く思われていない場合が多いというか、割と男ウケは良いのですが、ちょっと変わったものを着ていると「もっと普通なの着たほうが良いのに」的な事を特に女性によく言われます。メガネとか、髪型とかもよく言われます。

昔はそんなのは関係ないねと逆にもっと変な事をしてやろうくらいに思っていたんですが、最近は年もとったせいか、まぁそんなにおかしくても色々面倒だし普通なものも良いよね、シンプルでエレガントな感じも歳相応よね。だなんて思ったりもしてました。もちろんそういう気持ちが無いわけではないし普通にきれいなものは、普通にきれいです。それはなんの疑いようもない事実です。

川久保玲さんのこんな言葉があります。

「そのとき自分がきれいだなと思ったことをやったにすぎないのです。ただそれに対して、たくさんの反発を受けました。こんなにきれいなものが皆さんにとっては恐ろしいもの、きれいなものではないのか、ということを初めて知ったぐらいです。結果的には、それが次のもの作りをするための刺激になりました。ああそうですが、わかりました、皆さんの思うきれいなものを作りましょう、とはまさか思いませんから。なんでわからないんですかと、むしろ居直りました。」

僕はたぶん一般的にきれいと言われている価値観もどこかで意識してしまうだろうし、それを初めて知ったなどと言えるほど自分の価値観だけを凝視しつづける事は出来ないと思います。

もちろんこれは外向けに作られたコメントなのかもしれません。実は心の中で思っている事。そんなのは誰にもわかりません。でもはっきりと言い切れて、しかもそれを発信し、その考えに基づいてしっかりと成功を収めているのはすごいの一言です。

 

結果的にただの俺すごくない、川久保さんすごい話になっちゃいましたし、僕はファッションデザイナーでもなんちゃらクリエイターでもないですが、なんだか僕はそこまで強くは思えないけど、神田さんの服は自分のササクレた価値観をもう少し思い出しても良いのでは?と思わせてくれる服でした。それは神田さんがそういう風に服を作っていなくても、自然と僕が勝手に思っているだけだし、それもなんかズレがあって良いなぁと思います。

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とかなんとか言ってもまぁ普通に可愛い服ですし、下駄とかに合わせて早く着たいなぁと思ったりする影響の受けやすい私めでした。

暑いのもいい加減飽きましたし、早く寒くなってほしいですね。