オセロ

子供の頃、児童館でオセロで遊んでいた時に、終盤に差し掛かった時にふと我に返り、その盤を改めて見つめると、あらゆる黒は白に挟まれ、あらゆる白は黒に挟まれ、あれ?なんでこれ裏返し忘れているんだろう?という事に気づいた、というというか、そういう事を思った。置いた瞬間に挟むことが出来れば裏返る駒も、その裏返った駒で挟まれても裏返らない。そんな当たり前の事なのに、ふと俯瞰して見るとその状況がとても奇妙に見えて、自分の駒で挟んでいる相手の駒を僕は自分の番でも無いのに裏返し始めた。でもそうするとまた裏返すべき駒はどんどんと変わっていってしまうので、途中でバカバカしくなって、途中で辞めて、オセロ自体を辞めた。入り込んでいたい。